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サマーキャンプで見た、子供の思いやり

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先日のサマーキャンプでの一コマ。

 

みんなで試合をしていた。

6年生の Y がゴールキーパーをしていて、キャッチしたボールを前線へキック。

ズドンという音がした、きちんとミートされたボールは、素晴らしい弾道で飛んで行き、前に立っていた4年生の H の後頭部に直撃。

『 あ~、、、  』

俺は、思わず溜息をついた。

すると、ボールを当ててしまった Y は、H の方へ走って行き、謝っていた。

H は、『 いいよ 』 と応える。

ゲーム中なので、Yが蹴ったボールが故意ではないことを、Hは理解していたと思う。

 

その後、俺は、H の様子を見ていると、立ったまま、両手で後頭部を押さえていた。

目には涙を溜めている。

そりゃそうだ、6年生の蹴った強烈なキックだから痛いし、驚いたことだろう。

俺は、ずーっとHを見ていた。

そのまま、しばらく時間が経った。

Hは、全く動かず泣いているので、俺は、ぼちぼちピッチの中へ入り、Hの所へ行こうかと思った瞬間!

 

ゲームに夢中だった3年生のTが、Hの様子に気が付き、Hに寄って行った。

Tが、何か話しかけているが、しばらくHは動かない。

その後、Hが俺達スタッフの方向へとゆっくりと歩き出した。

Tは、ゆっくりと歩くHの横に付き添い、一緒に俺達のところまでやってきた。

 

『 H、痛いか? 』

俺の所まで来たHに問いかけた。

すると、Hは、泣きながらうなずいた。

痛そうだったので、俺は、Hに休憩を勧めた。

 

その間、Tは、ずーっとHと一緒にいた。

『 T、もう、Hは、大丈夫だから、サッカーやっておいで! 』

すると、Tは、走ってピッチへ戻って行った。

 

 

最近の子供は、ゲーム機を相手に遊んでいるせいか、人とコミュニケーションを取れない子供が多い。

何か聞いても応えられなかったり、会話が成立しない子供も多い。

また、今、世の中では、他人に対して無関心な子供が多い。

まわりで起きている事に関心を持たない。

 

 

Tは、ゲーム中にHの様子がおかしい事に気付いた。

Hが泣いているのを見て、Hを俺達の方へ連れてきた。

Tは、小学3年生だ。

まず子供は、いろんな事に気づくことが大切だ。

五感を養うことができる。

その後、Tは、泣いている仲間を見て、そのまま放っておかずに関った。

その人としての関りは、子供ながらに素晴らしかった。

 

他人に関心を持ち、そして関る。

そこにコミュニケーションが生まれる。

子供の成長に、とても大切な事だと思う。

 

やんちゃ坊主の3年生 T は、立派でした。

人として良い関り方をした T を、しっかりと褒めてあげた。

 

ちょっとづつ成長しているチビちゃん達を頼もしいと感じています。

今後も、子供たちの人としての成長を見逃さず、そして成長を楽しみにしていきたい。

 

201

 

 

 

 

 

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