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日本から良い選手を輩出する為に必要な事とは

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Jリーグでは、各クラブが保有する育成部門の強化・発展へつなげるべく、2015年11月にベルギーのダブルパス社が開発した第三者による評価システム「FootPASS(フットパス)」を導入。
この取り組みで顕在化してきたJリーグ全体の育成傾向、課題などが公表された。

 

私は、このプロジェクトが始まる前、ベルギーのダブルパス社に呼ばれ、このプロジェクトに関わって欲しいとオファーをもらった。
その為、今回の報告には興味を持っていた。
すでに色々な所で記事になっている。
 

Jリーグによると、フットパスによるオーディット(監査)の結果、サッカー面では個の育成、タレントの発掘でのポイントは全体的に低めの評価に。
「ヨーロッパのトップクラブにおけるアカデミーに比べると、まだまだ足りない」という。
また、施設面は一定水準の評価を得たものの、「ほとんどのクラブがフルコートのピッチを使用できず、半面もしくは4分の1。あるいは、公共施設を日替わりで転々としているクラブもある」との結果も報告されている。
Jリーグのクラブの育成年代が、環境面で課題があると報告された。

 

しかし、日本サッカー界の育成年代全体を見れば、地域のアマチュアクラブ(タウンクラブ)、少年団などの活動環境は、かなり悪い。
そういう面では、Jリーグのクラブは、日本の中で恵まれた環境下で活動している。
もちろん、欧州のトップクラブに比べて、Jリーグクラブは環境面で劣っている。
欧州のアマチュアクラブ、タウンクラブでも、日本のとの差は比較対象にならない程大きい。

現に、ドイツ・ミュンヘン市は、町の中に、約100面のサッカーコートがある。
その環境があるからこそ、子供たちは、地域のアマチュアクラブでプレーをして能力を上げ、プロクラブへと進む流れが出来ている。
それに比べ、日本のアマチュアクラブの環境は、欧州より劣っているという次元ではない。
現に活動拠点が無く、困っているクラブがほとんどだ。

今回の調査結果を受けて、Jリーグは「中長期のプランを立てながら、アカデミーを強化していくことが必要。課題解決に向けて、Jリーグとしても改善支援をできる限りやっていく」と、育成部門のさらなる発展を期待した。

 

日本サッカー界の育成年代全体を1つのピラミッドに例える。
良い選手とは、このピラミッド全体から輩出される。
そのピラミッドの頂点に、Jリーグクラブがある。
Jリーグは、ピラミッドのほぼ頂点に位置するJリーグクラブを改善しようとしている。
それは、それで大切な事だ。
しかし、子供達は、アマチュアクラブ、タウンクラブで育ってからピラミッドの頂点であるJクラブへ進むという経路がある。
だから、ピラミッドの裾野が広く、ピラミッドが大きければ大きい程、更に沢山の有能な子供達が、Jリーグクラブへ進むことが出来る。

 

ダブルパス社は、ドイツブンデスリーガ等、欧州のプロクラブをターゲットにビジネス展開をしている。
そして、今回は、欧州と日本のプロクラブのみを比較対象にしている。
今回の報告を受けて、改めて、日本のアマチュアクラブ、タウンクラブ の現状分析が必要だと感じている。
なぜかと言えば、全てのJリーガー、日本代表選手は、少年団、タウンクラブで育ってからJリーグクラブへ進んでいるから。
日本から更に良い選手を輩出したければ、タウンクラブの環境改善が必要ですね。

 

日本と欧州の育成年代のピラミッドを比較すれば、欧州のピラミッドの方が明らかに大きい。
ピラミッドが大きければ大きいほど、自然と多くの良い選手がJリーグクラブへ集まり、良い選手が日本から世界へと羽ばたく。
やはり、ピラミッドは土台がしっかり根付いていなければ、頂点はぐらつくばかり。
だからこそ、今後、ピラミッドの頂点の改善も大事だが、ピラミッドを大きくすること、底辺の拡大を考えた方が良い。

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