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教え子の命日

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昨日、教え子の命日でお墓参りに行った。

 

教え子が亡くなってから5年が経った。
気が付けば、あっという間だった。
まだ、つい最近のような錯覚に陥る。
教え子のお墓に行き、お線香をたき、お水をかけ、黙祷する。
私は、しばしお墓の前に立っていた。
なんとなく立ち去る気になれず、そのまま地面に座り込んだ。
誰もいない教え子のお墓の前に座っていると、なんとなく、教え子が目の前にいるような気がしてきた。
そして、彼に、のんびりと話しかけていた。

 

中学時代、ヤンチャだった彼にサッカーコーチとして関わった。
サッカーは、とてもよく頑張っていたが、学校生活は、全く違っていた。
私が彼の中学校へ学校訪問に行くと、担任の先生から、彼を含めた一部のグループの生徒達が厄介者である事がわかった。
彼らが中学校へ来ると、周りの生徒に迷惑が掛かると。
彼は、不登校が多く、中学校生活をきちんと過ごしていなかったし、勉強もしていない。
その為、高校受験は厳しい、と先生に言われていた。

後日、再度先生に相談に行ったが、彼は無理ですね、と一言で片付けられ、相手にもされなかった。
私は、彼がなんとか進学できそうな高校を探し、見つけた。
しかし、高校サッカー部の監督さんからは、勉強させないと、今のままでは合格は厳しいと言われた。
私は、自分の仕事が休みの日に、彼を自宅に連れてきて勉強をさせた。
中学校でほとんど勉強をしない彼だったが、我が家では、きちんと勉強した。
そして、まだ当時ちっちゃかった私の子供達とも、よく遊んでくれた。
ちっちゃい子たちの面倒見も良かった。

 

彼がバイクの事故で突然なくなったのは5年前。
私が指導していた教え子のサッカー仲間、同期生は、みんなお通夜に集まった。
みんなが集まるのは、彼らしいなと思った。
ヤンチャで手の掛かる子だったが、愛嬌があり、チームの人気者だった。
そして仲間思いの優しい子だった。

墓前で彼に語りかけた。
お前が生きていたら、うちのサッカースクールのスタッフとして手伝って欲しかったよ。

いつもあいつが見てくれているような気がする。
また、今日も頑張ろうと思う。

 

 

 

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