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1860ミュンヘン・古巣に厳しい現実が待っていた

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古巣の1860ミュンヘンが、苦境に立たされている。

1860ミュンヘンは、ブンデスリーガ2部で16位となり、3部のクラブとの入替戦となった。
そして、入替戦に敗れ、降格が決まった。
残念な気持ちで一杯であったが、ブンデスリーガ3部から、再度頑張って欲しいと思っていた。
しかし、クラブは、3部リーグに参加する為のライセンス料が支払えないというニュースを見た。
思わぬ事態となった。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2017/06/03/kiji/20170603s00002000243000c.html

ライセンス料が支払えなければ、アマチュアリーグへの降格となる。
アマチュアリーグ側は、1860ミュンヘンの4部リーグへの受け入れが可能だと発表した。

シーズン中盤、今季のキャプテンを務めていた教え子にメールをすると、大変だ、と返事が来た。
何が大変なのか聞くと、チームもクラブも、と答えていた。
チーム成績は、降格争いをしているので大変なのは理解できたが、クラブが大変なのは、今になってよく分かった。

ドイツのクラブは、元々、地域の人々によって支えられていた。
私が、1860ミュンヘンに在籍していた頃、プレミアリーグに外国資本が入り出した。
当時、ドイツは、外国資本には手を出さないという風潮だった。
1860ミュンヘンも、地域から愛されていたクラブであった。
しかし、今では、外国人の投資家に株式を持たせ、ミュンヘン、ドイツに全く関係無い外国人の判断で今回の事態となってしまった。
近代フットボールが商業主義となり、いつしか、ドイツもその方向へ走っている。

クラブとは、誰のものなのか?
今一度考えさせられる出来事だった。
1860ミュンヘンは、名前の通り、1860年に作られた歴史あるクラブだ。

先日の入替戦にも、約60,000人のサポーター・ファンが1860ミュンヘンを後押しする為、スタジアムに集まった。

20数年前、1860ミュンヘンは、3部リーグまで降格した歴史がある。
そこから這い上がり、私が在籍していた頃は、ブンデスリーガ1部の中堅にいた。

もちろん私は、ミュンヘンでバイエルンの赤か?1860ミュンヘンの青かどちらを選ぶと言われたら、青を選択。
自分がサッカー指導者として学んできた場所だから。
今、クラブは苦境に立たされている。
しかし、またミュンヘン地域の人々の力により、必ずや復活することを心から願っている。

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