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時に、こんな嬉しい電話が鳴った

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先日、突然知らない番号からの電話があった。
その電話は、俺が先週末のJ2リーグ、松本山雅FC vs ツエーゲン金沢 戦のスカパー解説を担当した事がきっかけとなった。

 

J2リーグ、ツエーゲン金沢の古田寛幸選手。
中継中の試合後半、古田選手が交代出場した時、思わず俺は、『 彼のプレーを見られて嬉しい 』 と無意識にコメントしていた。
このコメントが出るのには、すでに10年以上の月日を遡る。

 

俺が1860ミュンヘンのコーチだった頃、ミュンヘンと札幌市が姉妹都市だったご縁で札幌選抜の小学生がミュンヘン遠征に来た。

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彼らは、1860ミュンヘンのジュニアチームと練習試合をした。

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その時、札幌選抜のエースだったのが古田選手だ。
彼は、12才ながら、ドイツ人を前に堂々とプレーして見せた。
素晴らしいボールコントロールを持ち、またドリブルでがんがんドイツ人達を突破した。
そのプレーは、俺を含め1860ミュンヘンのスタッフを唸らせた。
たまたま、その試合を1860ミュンヘン育成部門の総責任者が見にきていたのだが、試合後、  『 takeo、あの10番、ミュンヘンに残ってほしいな 』と言った。
そして、総責任者は、俺の通訳を介して、札幌選抜の関係者に、 『 是非10番をウチにください! 』  と笑顔で、真剣に話していた。
それ程、彼のプレーは、インパクトが大きかった。

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札幌選抜の子供たちは、試合前は、慣れない異国の地で、緊張気味だったが、試合後は、現地ミュンヘンの子供達と沢山コミュニケーションを取っていた。
何語で喋っていたかは分からないが(笑)。
みんな笑顔で、身振り手振りで会話をしていた。

 

翌日、俺は、札幌選抜からの依頼で、ミュンヘンの天然芝グラウンドで、札幌選抜の子供達にトレーニングを行った。

 

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その時も、古田くんのプレーは素晴らしく、目にとまった。

 

その後、俺が日本へ帰国して、湘南ベルマーレで育成のコーチをしていた時だ。
静岡でJリーグクラブが集まる大会があり、宿舎で、コンサドーレ札幌と一緒になった。
コンサドーレ札幌の子供達とすれ違う際、一人の中学生が、『 こんにちは 』 と挨拶してきた。
それは、古田選手だった。

 

先週末のJリーグ解説で彼のプレーを見られて本当に嬉しかった。
彼のプレーを見たのは、彼が小学6年生、ミュンヘンで見て以来だ。
あれ以来、ずーっと彼の事が気になっていた。
彼が中学生になり、コンサドーレ札幌に入団し、年代別日本代表に選ばれたことなどは、ネットニュースで見ていた。
U-20ワールドカップのアジア予選では、湘南ベルマーレ時代の教え子、遠藤航や古林将太らと共に、そして菊池大介とも一緒にプレーしていた。
しかし、残念ながら、彼のプレーを直接見る機会は無かった。
だから先週末は、約13年振りに彼のプレーを見た。
感慨深いものがあった。
プロと言う険しい道で、選手を続けられている事を嬉しく思った。

 

彼は、先週末、Jリーグの試合後、俺が解説していたTV中継を見て、当時札幌選抜のスタッフだった山脇さんを介して、俺の携帯番号を教えてもらったと言う。
山脇さんは、わざわざ事前にその旨を連絡してくださった。
不審者からの電話じゃないのでと。笑

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俺と古田くんの接点は、彼が小学6年生時のミュンヘン遠征で一緒に過ごしたほんの数日だけだ。
しかし、電話をしてきた彼との会話は、本当に親しい友人のようだった。
彼が電話で言った。
『 あのミュンヘン遠征の経験が、今の人生に繋がっています 』
Jリーガー人生の大きく印象に残る機会に関る事が出来たことを嬉しく思う。

また、『 この選手を見たい! 』 と思う人物が増えた。
是非、近いうちに、また彼のプレーを見に行こうと思う。

 

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