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木登りも真剣な学びの機会になる

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先日、ドイツサッカースクール生の A くんが、公園で木登りをしていて落下し、複雑骨折した。

 

その日の夜のサッカースクールで、スクール前に、子供たちに聞いてみた。

『 木から落ちないようにするには、どうしたら良い? 』

『 木に登らなければ良い 』 一人の子が答えた。

確かに。

 

『 じゃー、木に登っても、落ちない人がいるけど、どうしてだと思う? 』

すると、子供たちは 、いつもなら活発に答えを言い合う場面のはずだが、 、、、、。

答えが出ない。

 

俺は、この瞬間、この子供達は、木登り経験のない子供たちだなと思った。

外遊び、自然の中での遊びが少ない子達だ。

こういう子達に限って、誰かが木登りをしていて、自分もやってみたくなって何も考えずに登ると、落下して怪我をする。

『 さー、どうしたら、木から落ちないように出来ると思う? 』 俺は、再度、聞いてみた。

子供たちは、かなり沈黙していたが、一人の子が答えた。

『 木を手できちんと掴む! 』

『 何本の手で? 』

『 両方の手で 』

木登りの上手い子供たちは、両方の手で、枝を掴み進んでいく。

もし、足を乗せている枝が折れても、両手で木にしがみつくことが出来て、落下しづらい。

そして、掴んでいる木と、足を乗せている木を、わざとゆすり、枝が折れるか折れないか確認をして進む。

 

木登り名人な子は、木を手で、足でブンブン揺すって進む。

これも経験から学び、成功する実例だ。

 

社会に出れば、いろんな難しい事に直面する。

例えば、車を初めて運転する時、誰もまともには運転出来ない。

だから皆、教習所で学科と実地を学び、経験して、運転免許を取得する。

免許を取得したぐらいでは、運転は下手だ。

運転免許があっても、日々努力しなければ、自信を持って運転は出来ない。

事故をしないように日々運転し、経験を重ねてこそ、運転が上手くなっていく。

 

 

木に登らなければ良い。

危険なことを避けるのは、リスクマネージメントからすれば、正しい判断である。

しかし、避ければ、一生クリアすることは出来ない。

怪我、事故をしないようにするにはどうしたら良いか、と言う方法を考える方が、避けて通るよりは大切だろう。

 

子供たちが、何でもかんでも危ないことを避けていたら、大人になってから、大きな失敗をして自力で立ち直る事は出来ない。

経験、そして、考え、実行することが、何よりも大事だと思う。

 

たかが木登り、されど木登り。

遊びは常に真剣に。

遊びから多くの事を学ぶことが出来るから。

 

 

 

 

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