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ドイツサッカースクールキャンプで困った!水筒がない!

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先日開催したドイツサッカースクールキャンプでの出来事。

 

今回、小学2年生の子が3人参加した。
参加者の中で、一番下の学年。
その中の一人 Y が、最初のサッカートレーニング中の小休止で、ぼーっと体育館に立っていた。
他の子供たちは、水を飲む為に体育館から水筒の置いてある廊下に出て行った。

『 お水、飲まないの? 』

『 水筒を忘れちゃった 』

キャンプ中にサッカートレーニングが数回ある中、水筒は必需品である。
まだ2年生の Y は、初めてのキャンプで心細い中、忘れ物をした事でかなりショックだっただろう。

飲水を終えて子供たちが体育館へ戻ってきたので、みんなを集めた。

『 Y が水筒忘れちゃったみたいでさ~ 』

『 初めてのキャンプだし、2年生だしね 』

 

 

すると、3年生の H が、言った。

『 じゃー、俺のあげるよ! 』

H は、直ぐに水筒を持ってきて、コップ代わりの蓋に並々とお茶を注ぎ、Y に差し出した。
Y には飲みきれないくらい、大盛りなお茶のサービスで、場が盛り上がる。

 

トレーニング後、宿の会議室で昼食。
初日の昼食は、家庭でおにぎり、サンドウィッチ、お弁当などを作ってもらい持参。
みんな昼食をテーブルに載せ、水筒も置いて食事を始めようとしていた。

Y は、水筒が無い。

『 Y が飲み物ないけどどうしようか? 』

『 俺たちのをあげる! 』

その場、子供たちの温かい心遣いで、また解決。

『 でも、2日間のキャンプで、ずーっと水筒無いよ 』

するとまた、みんなで考え始めた。

 

一人中学生で参加していた A が、アイディアを出す。

『 コーチに、ペットボトルを一本買ってもらう。そうすれば、飲み物が無くなったら、お水を入れれば良いから 』

みんな考える。
中学生のアイディアは、昼食の飲み物が確保され、その後、2日間のプログラム中、ずーっと飲み物があるわけだ。
ということで、皆で賛成。

私達スタッフは、子供たちの話し合いをただ見守った。
そして、子供たちの考えを尊重し、その場でスタッフの為に用意していたペットボトルのお茶を Y に渡した。

 

 

 

 

今回、ちっちゃな Y の飲み物を、みんなでサポートした。
トレーニング中は、H が自分のお茶を差し出した。
昼食中には、みんなで考えた。
そのおかげで、Y はキャンプ中、忘れてしまった水筒で困ることは無くなった。

今、世の中では、自分さえ良ければ、という空気感が満載している。
今回、仲間が困っている事に対してみんなが当事者意識を持ち、子供たちみんなが関わった。

仲間を思う気持ち。
仲間と助け合い、サポートしようとする温かい心。
子供たちが、成長していくうえで、とても大切な事だと思う。

子供たちみんなのおかげで、Y は、笑顔で2日間のキャンプを終えました。
多分 Y は、今後、二度と水筒を忘れないと思います。

 

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