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ゴール前、ちっちゃな子のボールを蹴りまくるコーチ

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先日のドイツサッカースクール。

 

小学生スクール前に、ちっちゃな子どもたちが遊ぶ。
みんなゴールへ向かって、シュートを打っていた。
しかし、ゴール前は、無人。
誰もいないゴールへ、子どもたちがボールを蹴っていた。
シュートしたボールは、ゴールに入る。
丁度、私は、手が空いた。
そこにキーパーとして、私が名乗り出た。
子どもたちは、どんどん私のゴールへ集ってきて、ボールを蹴りだした。
ちょっとキーパーがいるだけで、なかなかシュートが入らない。

 

私は、肩を怪我している為、手を使わず、両足のみで、子どもたちの打つシュートを蹴り返していた。
私は、子どもたちのボールを、親切に子供の前を狙わずに、バンバン、遠くに、蹴り返した。

 

しばし子どもたちと遊んだ後、水を飲みに行ったら、1人の高学年のお母さんに言われた。

『 コーチ、どうして子どもたちのボールを四方八方、遠くに、思いっきり、蹴飛ばしちゃうんですか? 』

確かに。
私は、子どもたちの打ってきたボールを、ところ構わず、遠くに蹴り返した。
それも、かなり強く遠くに蹴り飛ばすので、子どもたちは、私の顔を見て、自分のボールの行く先を見て、言う。

『 コーチィー! もうー! 』

怒りながらボールを取りに行く子どもたちもいた。
もちろん、私には意図があってのことだ。

 

質問されたお母さんに、伝えた。

『 私は、わざと、大きく、強くボールを蹴飛ばしますよ。子供にボールを返す為ではありません。ボールを遠くに取りに行ってもらう為です。あえて子どもたちを走らせています 』

 

子供は、私に、何処かへ、ドカンとボールを蹴り飛ばされると、ボールを取りに行かなければならない。
その間、子供は、歩いてボールを取りにはいかない。
みんな、自然に走って行って、走って戻ってくる。
その運動は、子供たちにとって、とても良いと思っている。

 

現代社会の遊びは、コンピューターゲームやテレビ、DVDなどの電気、電子機器の発達で、子どもたちが身体を動かさなくなってきている。
だから、私は、子供があえて身体を動かす時間を大切だと思っている。

 

お母さんは、こんな私の話を聞いて納得されていた。
同感だとも言っていた。

 

スクール前は、子どもたちの遊びの時間。
その時間も、子どもたちが沢山走ったら良いと思う。
沢山走れば、スクール後、自宅へ戻り、お腹が空いて、夕飯を沢山食べられる。
夜、疲れてぐっすり眠ることも出来る。
だからこそ、適度な運動は、子供が、心身共に健全に育つ上で、大切です。

 

私のドカンと遠くに蹴り返すキックは、そんな意味合いがあります。

 

高学年のお母さんは、けげんそうな顔で私に質問してきた。
しかし、私の話を聞いて、大笑いしていた。

 

確かに、端から見ていたら、子供のボールをあっちこっち、遠くに蹴飛ばすなんて、なんてひどいコーチか!と思われますよね。笑

 

間違っても嫌がらせではありません。

 

 

 

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