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Jリーグのピッチで感じた、仲間を思いやる気持ち

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先週末のJ2リーグ、松本山雅FC vs レノファ山口FC 戦。

 

前半、山口は1-0と松本山雅FCの先制を許した。

後半、山口は、キックオフ直後にディフェンダーからのバックパスをゴールキーパーがトラップミスをして、まさかの失点。
リーグ戦を通して、複数失点が少ない松本山雅FCを相手に、山口は1-0の状況でも厳しい中、2-0にされてしまった。
後半に入って、山口が同点を目指す矢先の失点。
山口にとっては、愕然とする単純なミスからの失点。
失点の仕方が、相手に崩されたわけでは無く、自滅だった。
山口の監督は、ベンチで頭を抱えていた。

 

山口ゴールキーパーが、自分のミスで呆然としている時、一人の選手が歩み寄った。
背番号2番の宮城選手だった。
宮城選手は、ミスをしたキーパーに声を掛けていた。
放送席から見ていたので、もちろん具体的に何を言ったかはわからない。
しかし、ミスを気にせず、前を向こうと激励したことは間違いないであろう。
チームメイトとして、仲間を思いやる行動だった。
試合中、私の心に残るシーンとなっていた。

 

その後も松本山雅がゲームの主導権を握り、再三山口ゴールに迫った。
松本山雅の山本選手のシュートがバーに当り、その後も、クロスから高崎選手の強烈なヘディングシュートがあったが、ゴールキーパーのファインセーブでストップした。
あわや3点目というシーンが2つ、続いた。

 

ゲーム終盤の84分、山口がゴールして、2-1へと同点にせまる。
そのゴールは、失点時にゴールキーパーへ声を掛けに行った宮城選手だった。
ついに87分、山口が2-2と追いついた。
そのゴールも、宮城選手だった。
この同点ゴールは、宮城選手が、後方からかなり長い距離を走ってきて押し込んだ得点だった。

 

結果、山口が3点目を奪い、2-3で逆転勝利。
試合終盤のミラクルだった。
このミラクルの背景に、私は、あの山口の2失点目の様子が頭に浮かんだ。

もし、宮城選手が2失点目の後、あのタイミングでキーパーに歩み寄らなければ、その後のキーパーのファインセーブは無かったかもしれない。
更に、仲間のミスを取り返そうとする宮城選手の魂の2ゴールは、生まれなかったかもしれない。

サッカーは、チームスポーツ。
大きなミスをした仲間を思いやり、そして、仲間のためにゴールを奪った宮城選手を尊敬する。

 

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