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試合のセルフ・ジャッジ、さてどうなるか?

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先日、対外試合(練習試合)で、子供たちにセルフジャッジをさせた。

 

指導者仲間のSさんのチームとの練習試合。
対外試合だ。
試合前にSさんに、セルフジャッジでやりたいと伝えると、Sさんは、快諾。
両チームがピッチの真ん中に整列し挨拶。
そこで、両チームの選手たちにも言った。

『 今日の試合は、子供たちのセルフジャッジでやってください。
コーチ達は、ピッチ外にいます 』

子供たちは、キョトンとして私を見つめた。

セルフジャッジとは、プレーする子供達自身がレフリーの役をこなす事、を子供たちに伝えてピッチの外に出た。
そして、ピッチの外からキックオフの笛を吹いた。

 

サッカー界において、レフリーの役割は重要だ。
レフリーは、ルールに沿ってゲームをコントロールしていく。
しかし、レフリーは、とかく批判にさらされるのが宿命だ。
それは、両チームの選手、監督、スタッフが勝ちたいからだ。
勝つために、自分たちに不利益なジャッジがあると、選手も監督もスタッフも、レフリーのジャッジを良く思わない。
それがエスカレートし、レフリーへの抗議、異議を唱える人もいる。
試合が荒れて酷い場合は、選手の退場、監督の退席処分に繋がる。
サポーターのレフリーへの野次も凄い場合がある。
それは、残念ながらプロの試合だけでなく、子供たちの試合現場でもある話だ。
保護者が、レフリー批判や野次をバンバンしているケースもある。

 

試合中、ボールがラインを割ってピッチから出たら、子供たち自らがジャッジした。
レフリーがいないから、そうしなければならない。
ボールを出した選手が自己申告する事もあれば、相手選手からの申告もある。
たまに対戦する子供たち同士の意見が違う事もあった。
しかし、揉めるような事は、一度も無かった。
子供達は、セルフジャッジを理解していて、自分たちだけでジャッジが出来ていた。
そこに、子供達の誠実さが表れていた。
相手に対して、リスペクトする気持ちもあった。
小学生であっても、子供たちが相手を尊重しつつ、自分たちでジャッジ出来れば、何の問題も無くゲームはスムーズに進む。

 

コーチ、大人に頼ることなく、サッカーの試合が出来た。
子供たちは、最初にセルフ・ジャッジと聞いて不審な顔をしていた。
しかし、試合後は自分たちでジャッジ出来たこともあってか、お互い良い笑顔になっていた。

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