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スクール会場まで歩いて来た子供たち

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ドイツサッカースクールでの一コマ。
小学3年生の2人が、大きな声で 『こんにちは!』 と言いながらスクール会場に入ってきた。
いつもと違って、駐車場と反対側の入口からやってきた。

どうやら、自宅から2人で歩いてやってきたようだ。
『 歩いてきたの? 』 と聞くと
『 そうだよ!  』 と自慢げに返事をする。
表情も満足げだ。
その2人は、ちょうどスクール会場がある学区に住んでいる子なので、自分達だけで歩いてやっていきた。

長野のような田舎は、首都圏のように公共交通機関が発達していない。
バスが1時間に1本しか走っていなかったり、数時間に1本というところもある。
電車にしても地下鉄や私鉄が街中を走り巡ってはいない。
バスや電車が走っていないエリアの方が多い。
だから、みんな移動に車を使うのが日常茶飯事だ。
子供が出掛けるには、家族が送迎するのが普通になっている。
それは、中学生や、高校生でも同じようになっていまっている。

湘南ベルマーレで小学生を担当していた時、子供達は、皆、公共交通機関を使って、家族の手を借りずにトレーニングへ来ることがルールだった。
練習試合で関東圏の浦和、大宮、柏、東京などへ行く時は、家族の手を借りずに全員現地集合。
もちろん、遠くへ行く時は、チームメートで駅に集まり、みんなで一緒に行くように指示していた。
しかし、いつも子供達は、きちんと集合時間、場所に集まる事が出来ていた。

ここ長野では、かなり意識的に子供の行動を考えなければ、子供だけで出掛ける機会は作れない。
また、家族が子供だけで出掛けさせることを嫌がる人も大勢いる。
もちろん、子供だけで出かけるには危険も伴う。
最近では危ない事件、事故も多発しているから。

だからこそ、日頃から家族で危険を回避する、危険な目に遭わない為の指導をする必要があるし、常に危険について子供に話して聞かせることが大切だ。
きちんと指導をした上で、子供たちだけでの経験をさせる。
子供だけで行動させるには、子供の勇気だけでなく、親の勇気も必要になる。
親も少しずつ子離れできる良い機会にもなるだろう。

実際に、自分たちだけで歩いて会場に来た子たちの目は、生き生きしていた。
学区内を自由に子供だけで行き来するには、日頃の家族の指導と、子供自身の安全への意識が絶対に必要だ。

子供だけで考えて、行動させることで、子供の自立を促すことが出来る。
子供が立派に育ち、社会へ出ていくために、家族のきちんとした教育と、子供たちだけで行動する経験が必要だ。
子供だけで行動出来ると、親も子も大きく成長すると思う。
 

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